日本には国の規定に沿って指定された伝統的工芸品は現在全国には232品あり、一番保有の多い県は京都府と東京都、次に多いのが新潟県と沖縄県です。その中で最も多く工芸品として認められているのが織物部門の38品目。その3分の1近く、12品目が沖縄県に集約されているのは意外に知られていません。沖縄はいわば染織の都なんです。
東南アジアで発展した染織の技が14~15世紀に沖縄に伝わり、それぞれの地で独自に開花しました。中でも琉球かすりは手作業を分業体制の生産で効率をあげ、沖縄本島南部に位置する南風原町は戦後、織物の各専門分野の職人が集まったため、いち早く復興し現在は、琉球王朝時代から受け継ぐ平織模様の琉球かすりと、糸を浮かせた浮き柄模様が美しい南風原花織を生み出す織物の町になっています。
みやらび展では南風原町の各工房から、古典柄、機会の少ない南風原花織などを中心に展示・販売しています。この機会に、ぜひ、お手に取ってご覧になってください。